1/80 73形 昭和28～30年度車

1/80 73形 昭和28～30年度車上回りキット
クハ79316-420(偶),301-387(奇)/モハ72 513-648/クモハ73600-615,617

本製品のプロトタイプは63形改造73形とほぼ同数の大所帯となった昭和28(1953)年度～30(1955)年度に製造されたクハ79316～420(偶数)/301-387(奇数)です。
主要線区に配属されて長編成には必ず数両は組み込まれており、凸凹感を楽しめるのも外観が多様な73形の面白い所です。

このグループは木製屋根車で63改造73形より屋根が低くなり、雨樋位置も若干高くなっています。
73形で唯一、客扉窓枠のプレス形状が隅角丸で、戸袋がHゴム1枚ガラスとなった事が外観上の大きな特徴です。
当初は客扉戸袋部分に保護棒が付きましたが、後年になって取り外した車輌も多数有りました。

クハ79は製造年次によって車体構造の試作的要素が多くあるのが特徴で、先に製造された偶数車と後の増備で登場した奇数車では前面の形態が異なっており、奇数車は後の通勤電車へ受け継がれた前面窓傾斜付三枚ガラスとなっています。
本品では乗務員扉上部にも幕板外帯(ヘッダ)のある日立製作所製 クハ79 324,326,328,330や助手席の二段窓上部が木枠の汽車会社製 クハ79 332,334、前面窓傾斜5度の日本車輌製 クハ79 350,352も製作出来るパーツが同梱されています。
関西圏では助手席窓もHゴム1枚に交換されたり、運転席・中央のHゴム窓の天地寸法が違う車両も出現したりとバリエーション豊かになりました。

モハ72はS29年度車からはMGの出力が2kWから3kWに出力増強されましたが車体の外観上変化はありません。
後年、MGが2kWから3kWに変更された車輌も有るので晩年は番号で特定するのは難しいです。
614～648は非パンタ側妻面に標識灯が設置されて両窓共にＨゴムとなりました。

クモハ73 600番代は地方転出に伴う制御車不足を解消する為に、昭和28年度～31年度に製造されたモハ72 513～718を昭和42～43年にかけて制御車化改造で誕生したものです。
種車の製造年度によって木製屋根と鋼製屋根が存在し、プロトタイプは木製屋根の昭和28年度～30年度に製造されたモハ72 513～648を改造した車輌です。
改造後は 601,602,604,606,607,610,612,617が東マト配置と大半を占め、600,603,609,614が東モセ、608が東オメ、615が東ウラ配置となり、関西勢である 605,611,613が天オト配置のまま何処にも移動する事無く廃車まで活躍しました。

東京鉄道管理局配置車は青梅線や南武線での使用の為に移動して晩年を過ごしました。
青梅線や南武線では昭和46年～47年にかけてアコモＡ改造され、ぶどう色にアルミ窓枠の輝きが映える車体で活躍していました。
改造工場(鷹取・大井・郡山)により前面が微妙に違うのが特徴です。
模型化にあたって実物改造図面及び写真を基に３工場の特徴を再現しました。
客窓は下段窓レール別貼りによる３ピース構造で複雑な段差を的確に表現しています。
裏面に配管用ポンチ穴が有り、穴開け用位置決めの手間が大幅に軽減出来ます。

クハ79316-420(偶),301-387(奇)

モハ72 513-648

クモハ73600-615,617

３輌のお得なセット
クモハ73600-615,617 + モハ72 513-648 + クハ79316-420(偶),301-387(奇)になります。